春は名のみの、寒々とした環境模様 付;新潟水俣病
2018・冬(その1)
Aさん ― センセイ、平昌オリンピックがはじまりました! 毎日TVにかじりついています。
Hキョージュ― 今回のオリンピックはもろに政治が絡んでいるねえ。
Aさん ― 南北朝鮮チームのことですか。
Hキョージュ― それだけじゃあないよ。少なくとも、オリンピック開催中は米国と北朝鮮が戦火を交えることはないだろう。いい意味での政治利用と言えるかもしれない。 安倍サンが韓国に行ったのはいいことだと思うが、文大統領との対談で、米韓軍事演習再開を要請したというのは余りにも筋違いだ。
Aさん ― 内政干渉だとはねつけてましたね。不気味なのは開幕直前にトランプさんは核態勢見直し(NPR)を発表したことですね。
Hキョージュ― 北朝鮮を念頭に、核先制使用もあるべしとし、小型核兵器の開発を公言した。オバマさんは核不先制使用を明言し、「核なき世界」を目指すとしていたから180度転換したことになる。金正恩もヒドイが、トランプはそれ以上にヒドイねえ。 情けないのは安倍サンのみならず、自民党内の極少数の脱原発派でそれなりに好感を持っていた河野太郎外相までが、即座にNPR支持を公言したことだ。
Aさん ― 自分は核兵器を持っていながら、他国に核兵器を持つなという権利はないですよねえ。

Hキョージュ― ま、それでも自国が核軍縮を進めるって言ってるのであればまだわかるけどね。
Aさん ― 河野サンは北のミサイルの脅威を大々的に言ってますが。
Hキョージュ― Jアラートの運用とか、北の脅威を言い立てているが、だったらまずは国内の原発を停止し、核燃料の運び出ししなきゃあ。それでこそ、脱原発の河野だろう。 じゃあ、やっぱり今回も原発の話題から行くか。
(懲りない人々―原子力ムラ)
Aさん ― 原発では「もんじゅ」の廃炉が決まっていますが(→2016秋その2)、そもそも設計時に廃炉のことを全く想定していなかったので、冷却材のナトリウムの相当部分を取り出す方法がないってことが話題になってましたね。
Hキョージュ― 外国の話だけど、古い軽水炉の場合、そもそも当初の設計図が失われていて、廃炉に四苦八苦という話をTVで見たことがあるけど、ヒドイ話だよねえ。
Aさん ― 経産省は2050年に向けて原発をどうするかの議論をはじめるそうです。同省の「長期エネルギー需給見通し」では2030年の電源構成で原発は20〜22%となっています。 (→2015春その3) 再稼働を目論んでいる既存原発をすべて再稼働し60年まで延長運転すれば、これはクリアーできますが、2050年だと新増設をしない限り20〜22%を達成できないので、「50年を考えながら30年の議論がしたい」そうです。(図参照)
Hキョージュ― また原子力ムラの連中を集めて、温暖化防止のために、原発の新増設が必要だという結論にもっていくつもりなんだろうな。でもねえ60年まで延長運転というのは、例外中の例外だったはずだ。(→2012冬その4)原発20〜22%そのものを見直すべきだというのに、2050年になっても原発20〜22%ということを前提としていること自体が馬鹿げている。

Aさん ― わかりました。次は再稼働問題ですね。
Hキョージュ― 再稼働については表にまとめておいた。じっくり眺めればいろいろ見えてくるよ。
年 | 再稼働関連年表(筆者作成) | ||||||||||||
2011 |
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2012 |
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2013 |
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2014 |
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2015 |
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2016 |
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2017 |
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2018 |
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