第95講 菅難辛苦、岐路に立つ仙谷JAPAN 
付:京都議定書削減目標達成!?

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第95講 (その1)

(黄海に浪高し)

Aさん―センセイ。北朝鮮が韓国の西海岸沖の軍事境界線に近い、住民の住んでいるヨンピョン(延坪)島へいきなり砲撃をくらわし、住民を含む死傷者がでました。

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H教授―黄海のあの海域あたりは以前から双方の軍事境界線の主張が異なっていて揉めていたところだ。しかし、理由の如何を問わず、今回の砲撃は到底許されるものじゃあない。

Aさん―理由はなんなんですか?

H教授―その揉めている海域で北朝鮮を仮想敵国に見立てた米韓合同軍事演習をすることになっていてそれへの抗議だとか、六カ国協議再開へ向けてのパフォーマンスだとかいろんな見方がなされているが、真相はわからない。
そもそもショーグン様のやることに合理的な狙いや根拠があるのかどうかだって、ボクは疑わしいと思っている。

Aさん―中国も軍事演習に反対を表明しましたけど、軍事演習をやめれば北朝鮮の威嚇に屈したと思われるから、米韓とも多分強行するのでしょうね。なんだかきなくさくなりましたね。

H教授―うん、そして恐ろしいのはやはり前講でも言ったポピュリズムだ。韓国では民衆の怒りが盛り上がっているそうだ。
イ・ミョンバク政権も当初は冷静にーと言っていたが、民衆の怒りに押されて、急速に態度を硬化させている。
チキンゲームのようになってしまい、確率は低いだろうが、この講の編集期間中になにかとんでもないことに発展するということだってまったく否定するわけにはいかない。

Aさん―それにしても日本政府の反応はのろかったですね。

(菅政権に赤信号?)

H教授―うん、そもそも菅サンからして、この砲撃事件を知ったのは報道を通じてだというから、外務省や防衛省はなにをしていたんだと言いたくなる。
例の尖閣諸島のビデオを流出させた海上保安官といい、「元気な日本復活特別枠」になんと米軍への思いやり予算を平然とあげてくる防衛省といい、ひょっとすれば官僚機構の一部は現在の政府を公然と見限りはじめたのかもしれない。

Aさん―まあ、確かに事業仕分けにしても民主党内だって亀裂は決定的だし、柳田法務大臣の辞任の件にしてもそうですけど、あまりにもひどすぎないですか。

H教授―ともかく政権運営があまりにもお粗末で稚拙過ぎるね。素人政治というしかない。
そしていままた政権の要といわれる仙谷サンの問責決議まで通ってしまい、国会は半身不随のありさま。
民主党はほとんどが野党の経験しかなかったんだから仕方がないといえばそうかもしれないが、今にして思えば、小沢サンが福田サンと組んで仕掛けようとした大連立構想は、今日のようなネジレの事態になるのを危惧しての、小沢サンなりの卓見だったかもしれない。

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Aさん―そして泡瀬干潟埋立ゴーサイン(→92講その1)につづいて、八ツ場ダムは中止前提の本体工事凍結としていたのを、その「中止前提」を撤回してしまいました。(→81講その2

H教授―来年秋までに結論を出すと言っているけど、泡瀬干潟埋立と同じで、再開の可能性が高いんじゃないかな。もっとも来年秋までに菅・仙石政権が続くかどうかははなはだ疑問だけどね。
いずれにせよ「コンクリートから人へ」は完全な死語になったね。まあ、八ツ場については、もともと本体工事以外の工事はやっていたみたいだけど。

Aさん―ところで先月、生物多様性COP10が終わりましたが、その後何か新たな動きがあったですか。

H教授―前講で言った生物多様性保全活動促進法、通称「里地里山法」は参院を通過したそうだ。もっともその先は政局が不安定なだけにまだ不透明だ。また「種の保存法」も見直しに着手したそうだ。見直しの方向性が見えれば、また取り上げよう。

(屋久島国立公園誕生に)

Aさん―あと屋久島が霧島屋久国立公園から単独の国立公園として独立するそうですね。

H教授―うん、毎年一回「自然公園ふれあい全国大会」というのが開かれているんだけど、今年は霧島で開催された。そのとき松本大臣が発表したんだ。
それによると残された霧島地域のほうも、錦江湾の海域カルデラ部分等を追加し、霧島錦江湾国立公園として再編成するようだ。
ま、霧島と屋久島ってまったく異質の地域をひとつにくっつけることにもともとムリがあったんだから、いいことじゃないのかな。

Aさん―そのまえにもありましたよね。

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H教授―数年前、日光国立公園から尾瀬が分離して独立の公園になった。(→54講その2)そして、若狭湾国定公園から天橋立や丹後半島を分離し大江山と併せて「丹後天橋立大江山国定公園」としたこともあった。(→75講その2
そうしたことの延長線かもしれないし、やがては隠岐だとか伊豆も独立するかもしれない。そのとき多分新たな地域も追加するだろうから、公園面積は増えるだろう。

Aさん―前講で愛知ターゲットの話をしましたよね。そこでの唯一の定量的な2020年目標が保護区域面積だったですよね。ひょっとして自然公園だけでその2020年目標として定められた陸域の17%を目指しているんじゃないですか? いまが確か14%でしたものね。

H教授―(苦笑して)結果的にそうなることはあるかもしれないが、それが目的と言うことはないだろう。

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